小林一茶(1)


今日は古文のブログを書こう、と決めていましたが鞄の中を漁ると何もない…。

『枕草子』も『徒然草』も、ましてや『沙石集』なんて図書館に返してしまったし。
(ブログに書くには随筆か説話くらいの長さがちょうどいいのです)

頑張って鞄を漁り続けると小林一茶の句集がありました。

「よし、秋の俳句をちょちょっと並べてお茶を濁そう」

そう決意したのでした(笑)

パラパラっとめくって目にとまったのをいくつか。


婆々どのが酒呑みに行く月夜かな

 

別に風流ではありませんね。

ただ、この「婆々どの」がどんな人なのか気になります。

僕のメモでは「昔はあばずれ女?」と書かれています。

真偽の程は分かりませんが、「月も綺麗じゃし、酒でも飲みに行くかいの」という感じでしょうか。

良い歳の取り方のように思います。


秋の夜や障子の穴が笛を吹く

 

これも風流な俳句ではありません。

障子に開いた穴から秋の涼しい風がピューピュー音を立てて吹き込んでくる…

実に庶民的です。

これが冬だとつらすぎるし、春や夏では意味をなしません。

切ない感じが秋にぴったりです。

でも、どうしてこうも秋は切なさが似合うんでしょうね。


えいやつと活きたところが秋の暮れ

 

僕の講義メモには「頑張ってやってきたけどダメだったなあ」と記されています。

「えいやっ!」って良いですよね。

力んで頑張って生きてきたことを言っています。

秋の暮れは季節を表すとともに、人生の陰りというか悲哀を表しています。

何か、ヘミングウェイの『老人と海』みたいな切なさ。


猫の子がちょいと押さへる落ち葉かな

 

これは前回も紹介した句ですね。

切ない句ばっかりじゃあ嫌なんで、最後はこれにご登場願いました。

※ただし、正確には「落ち葉」は冬の季語です。

ネコは好きです。犬よりも俄然ネコ派です。

生まれてこの方、ペットは金魚以外飼ったことがありませんが、

もし飼うなら、ネコかペンギンです。

動くものにじゃれつく子猫、ほんとうに可愛いですよね。

想像するとほっこりします。(*^^*)


今回の句はすべて『七番日記』に収録されているものです。

でも、これってカテゴリー古文でいいのかな?

うん。古文ですよね!ダイジョブダイジョブ(笑)

 小林一茶(2)>>

 

Posted in 古文

コメントは受け付けていません。