うちつけに袂すずしくおぼゆるは衣に秋はきたるなりけり よみ人知らず
今朝テキトーにテレビを見ていたら「今年一番の冷え込み」というフレーズが聞こえてきました。
「晴れているけど寒いのか」と思い、長袖のシャツをタンスから引っ張り出し、厚手のスーツを着て出勤。
そしたら…
クッッッッソ暑いじゃねーか!ε=(。・`ω´・。)プンスカプン!!
まあ、「今年一番の冷え込み」というのが今日のことを言っていたのかどうか分からないですけどね。
ただ、確かに朝晩はかなり肌寒くなってきました。
てことで(?)『枕草子』からこの章段を。
【原文】
九月ばかり、夜一夜、降り明かしつる雨の、今朝はやみて、
朝日いとけざやかにさし出でたるに、前栽の露こぼるるばかり濡れかかりたるもいとをかし。
透垣の羅文、軒の上に、かいたる蜘蛛の巣のこぼれ残りたるに、雨のかかりたるが、
白き玉を貫きたるやうなるこそ、いみじうあはれにをかしけれ。
すこし日たけぬれば、萩などのいと重げなるに、露の落つるに、枝のうち動きて、
人も手触れぬに、ふとかみざまへ上がりたるもいみじうをかし、
と言ひたることどもの、人の心にはつゆをかしからじと思ふこそまたをかしけれ。
【語釈】
◯「前栽」読み:せんざい
庭の植え込みのことを言う。読み方注意。
◯「透垣の羅文」
「透垣」の読みはすいがい。「羅文」は透垣の上の飾りだが、ネットでは画像が検索できず。
手持ちの辞書には絵が描いてありました。
◯「白き玉」
真珠のこと。
◯「萩」
秋の花。秋の七草に数えられている。
季節外れ!ワチョ━━ヽ(*´・ω・`*)ノ━━━ィ!!
中途半端な季節外れです。
どうせなら9月中に書くか、あるいはもうちょっと後で書けばいいのにね(笑)
九月というのは古文の世界では晩秋です。
秋雨というのがしっくりくるのは10月後半か11月前半でしょうね。
でも、ふと心に響いたからこれにしました。
これからそういう季節が来るにあたり、ここにあるような世界観に注意したいな、という意味も込めて。
ここに描かれた世界観の中で、蜘蛛の巣にかかった雨粒が朝日に輝く様子を真珠に例えた美的感覚には憧れます。
この記述に影響されたのか知りませんが、『銀河鉄道999』でメーテルも同じ景色に惹かれています。
メーテル「朝露がついて光り輝くクモの巣を私が子供のころとても好きだったから」
さて。
秋の気配はちょっとずつ入り込んできています。
寝る時の掛け布団も少し厚手のものに切り替えました。
会社でもクールビズは終わり。
どこぞの英語講師も書いていましたが、キンモクセイの香りが町に漂っています。
そんな秋。
読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋、食欲の秋、ngngの秋。
大事に過ごしたいですね。
【現代語訳】
九月ごろ、夜明けまで一晩中降った雨が、朝にはやんで、
朝日がとてもあざやかにさしている中、前栽の露が葉の上からこぼれそうなほど濡れているのもとても趣があるわ。
透垣の羅文や軒の上に張ったクモの巣が破れ残っているのに、雨が降りかかっていて、
まるで真珠に糸を通したかのようなのは、とってもしみじみ美しくって趣があるの。
少し日が高くなってしまうと、萩の葉なんかがとても重そうで、露が落ちると枝がぷるんと揺れて、
人の手も触れないのに、ふと跳ね上がったりするのも凄く趣があるわ、
なんて言っていることが、他の人の心にはちっとも趣なんて感じていないだろうな、と思うのがまた面白いな、なんてね。
はい!先生!銀河鉄道999も三宅見てましたよ!結構真面目に重たい感じですよね。
ちぃちゃい頃に見てたんであいまいですけど、
確か弟は見て三分で「こわい〜」って泣いてた記憶がありますww
黒い車掌さんがなんか好きでした( ´艸`)
途中車掌さんの元カノ?が出てくる回は子供ながらにやりきれない気持ちになりました(/_;)
車掌さんはいい人だよ。金持ちじゃなくてもいいじゃないか。三宅はてつろうと同じ気持ちでした!ww
永遠の命、それを手に入れることが果たして幸せなのかどうか。
機械化人と生身の人間と、どちらがいいのか。
なかなかに重たいテーマでした。
マンガとしての設定はちょっと甘いところもあるんだけど(笑)
一番最初、各惑星での停車時間は「その星での1日」と決まっていたのに、
あっという間にそれはなかったことになり、
第10話の「第四畳半惑星」でいきなり停車時間が1週間になるという(笑)
車掌さんの恋人はフィメールだったかなあ。よく覚えてないけど。
実はテレビ版の999はちゃんと見たことがない。
マンガと映画だけなのだ。
劇場版第2弾『さよなら銀河鉄道999』は傑作すぎる!
今見ても感動するな。てかDVD持ってるけど。