みんな大好き沙石集。待ってましたよ沙石集。
今回は説教師の話です。
説教で金儲けをたくらむ法師。
今もいそうですが、昔もいたんですねえ。
ではさっそくいってみましょう。
【現代語訳】
大津の国の漁師たちが、仏事を営んで、説教師をたくさん招き、説教をさせたが、多くは望んでいたものと違った。
ある説教師が、漁師たちの心根を理解して、自分から望んで説教をしたところ、
「あなた方が、琵琶湖で魚をお採りになることは、すばらしい功徳である。
なぜかと言えば、この湖は延暦寺の御本尊である藥師仏の眼なのだ。
仏の眼のごみを取るのは、大変な功徳となるに違いない」と言ったので、漁師たちは狂喜し、お布施をたくさん与えた。
【原文】
大津の海人ども、仏事して、説教師あまた請じて、せさせけれども多くは心に叶はず。
ある説教師、心得て、望みてしければ、
「各々、近江の湖にして、鱗を取り給ふことは、目出度き功徳なり。
その故は、この湖は天台山の藥師仏の眼なり。
仏の御眼の塵を取るは、ゆゆしき功徳となるべし」といひければ、随喜して、布施をぞ多くしける。
こういう機転がきくのは悪くない気もしますが、金儲けのためとなるとやはり仏の道とは違う気もします。
漁師たちが説教師のチェンジを求めるというのも何だか滑稽ですね。
キャバクラじゃないんだからさ(笑)
まあ、キャバクラ行ったことないですが。
明日はこの話の続きを書くつもりです。
明日の方がこじつけが酷くて面白いかと思います。
では。
[ 沙石集~だぶだぶ~(2)]