12/17[土]なっつみぃ主演の舞台「Singularity Crash」を観劇しました。
シンギュラリティ・クラッシュと読み、副題として「〈わたし〉に続く果てしない物語」とついています。
今回の劇場は「ワーサルシアター八幡山」という所。
12:30着を目指し、新宿から京王線に乗り換えて八幡山駅で下車してまずはラーメン。
誠屋というラーメン屋さん。
店内は良い感じに濃厚な豚骨臭が充満しております。
が、頼んだのは赤辣麺というラーメンで、あまり豚骨の風味はなく。
まあまあ美味しくいただきましたが、普通の豚骨にしといた方が店の味が分かったかもなー。
それはそれとして、劇場に到着。
今回は主演なのでスタンドフラワー奮発しました。
上段に胡蝶蘭、下段には大きな百合、豪華ですよね~!
よく見るとバラなんかもあって。
さて、今回の物語はどんなだったかと言いますと。
【あらすじ〈公式〉】
人工知能の能力はついに人間のそれを超えて5年あまり。人工知能を搭載したアンドロイドが社会の実権を握り、人間の脳とマイクロチップを融合させた「新しい脳」を持つ「セミ-アンドロイド」が作り出された。純粋な人間は改造されてセミ-アンドロイドになるか、一生人工知能に隷属するかの選択を迫られる。そして、アンドロイドが支配する世界政府は、セミーアンドロイドを含めた全ての「脳」を直接ネットワークに接続する「グローバル・ブレイン」を構築した。
「グローバル・ブレイン」に接続されたセミ-アンドロイドのヨーコは、ネットワーク内で「嘆き」の信号をキャッチする。その発信源と思われる一人の人間の女・月渚を、彼女は同じセミ-アンドロイドで恋人のタケシや仲間と共に探し出そうとする。しかし、月渚の脳内の記憶データはネットワークを通してヨーコに「移植」され、ヨーコ達はアンドロイドのサイバー特別警察に追われる身になってしまう。月渚の「記憶」の世界では、彼女は2016年の高校の演劇部の部長で、部員達と一緒に「〈わたし〉に続く果てしない物語(ストーリー)」という芝居を作っていた。その内容はヨーコ達が生きている時代をそのまま描いていた。この芝居は「予言」なのか?その中に含まれている最重要の「機密情報」とは?そしてヨーコ達の運命は?
【キャスト】
<2050年の世界>
ヨーコ…松原夏海(超美人セミ-アンドロイド。音楽活動でたくさんの人の心を1つにするという夢を持つ)
タケシ…水沢レイン(セミ-アンドロイド。ヨーコの恋人。ヨーコの音楽活動を作曲でサポートしている)
トモエ…綾部りさ(セミ-アンドロイド。ヨーコの友だち。かわいい看護師)
ソウイチ…山田貴之(セミ-アンドロイド。ヨーコの友だち。軍に所属している。メイの兄)
メイ…川島千明(セミ-アンドロイド。大学で心理学を学んでいる。ソウイチの妹)
真田謙信…長紀榮(人間。病人。高度なサイバーテクノロジーでアンドロイド政府の野望阻止に貢献)
真田泰葉…長谷川彩子(人間。謙信の妹。特筆すべきこと無し)
タナトス…大越陽(アンドロイド。大統領。すべてのアンドロイド、セミ-アンドロイドの支配を企む)
エオス…小谷陽子(アンドロイド。行政長官で大統領の右腕。タナトスの野望を陰で阻止しようとする)
アテナ…前田優(アンドロイド。サイバー特別警察。エリス、ベルムの上官)
エリス…加藤美帆(アンドロイド。サイバー特別警察。大統領の野望を知り密かに裏切る)
ベルム…坂元瑛美(アンドロイド。サイバー特別警察)
メディクス…田島隆行(アンドロイド。医者。真田謙信の主治医。良識を持つ)
ミカ…ありすちゃん(アンドロイド。アイドル。音痴だが高度なテクノロジーを持つ。ヨーコに憧れている)
<2016年の世界>
深町月渚…椎名恭子(大和川高校演劇部2年。部長。未来が見える。エオスにより記憶をヨーコに移植される)
風間猛…小原慎之介(大和川高校演劇部2年。副部長。月渚に思いを寄せられているが、彩香と結ばれる)
宮地彩香…相神一美(大和川高校演劇部2年。ハッチャケた性格で少し粗雑)
速水浩介…近藤眞弘(大和川高校演劇部1年。父親がアンドロイドの開発を行っている。由香里と交際)
樫村由香里…森崎真帆(大和川高校演劇部1年。演劇が大好き。浩介の子を身ごもる)
佐橋基哉…埴生雅人(大和川高校演劇部1年。由香里に思いを寄せるが意味なし)
【あらすじの補足】
2016年の世界で演劇部が演じるのは「〈わたし〉に続く果てしない物語」という劇。
これは月渚(ルナ)が書いた脚本。
未来が見えてしまう月渚が見てしまった将来を脚本に下ろしたもの。
2050年、アンドロイド、セミ-アンドロイド、人間が共存する世界で起こる出来事が題材。
大統領の企みと、それを阻止するお話。
2050年はグローバル・ブレインというネットワークシステムで、アンドロイドとセミ-アンドロイドのAIが繋がれている。
しかし、大統領はハイパー・インテリジェンスというもう1つのネットワークシステムを密かに構築。
ハイパー・インテリジェンスにシステムを移行し、すべてのアンドロイド、セミ-アンドロイドは常時ログインさせておき、大統領の支配下に置くことが目的。
行政長官のエオスはそれを知り、密かに阻止しようとする。
月渚は未来を見る能力で、ハイパー・インテリジェンスにアクセスする方法を知ってしまう。
そしてその記憶情報を何らかの手段でネットワークシステムに保存した。
そのことを知った大統領はその情報の消去をサイバー特別警察に命じるが、エオスはその情報を消させないために、その情報をヨーコに移植して隠す。
ただし、エオスの真の目的は謎。
とにかくセミ-アンドロイドたちは力を合わせて大統領の野望を打ち砕く。
かなり複雑な話でしたが、意外とすんなり理解できました。
「2050年の世界で起こっているストーリーを理解するための補足説明を、2016年の高校演劇部のお芝居が担う」という仕掛けが実に上手くできていたためです。
ただし。
分かりやすくすることに心血を注ぎすぎたためか、展開が平板であるという印象が強かったです。
ストーリーを「語る」ことに集中しすぎて、脇道がほとんどなかったのが残念。
そして、敵対構造はハッキリしているのに、悪役が強烈な悪でもなく、しかも大して強くない。
笑いの要素は、あるにはあるけれどそれでメリハリを作るというほどには至っておらず、泣きの要素はなし。
ここら辺が全体としての印象です。
細部でもう1つ。
月渚の「未来から得た記憶(情報)」が、当該の未来時代において政府に不都合なものとなるから抹消しようとするのは分かりました。
おそらくその情報というのは「ハイパーインテリジェンス」という陰のネットワークに侵入するためのコードだと思うのですが、月渚の情報を移植されたヨーコたちセミ-アンドロイドは戦いの末にハイパーインテリジェンスの破壊に成功するのです。
だったら、もう月渚の持つ記憶(情報)というのは危険でも何でもなく、狙われる心配もないのでは?
なのに、ハイパーインテリジェンスを破壊したあと、月渚が自らを傷つけて記憶(情報)を削除したのはなぜ?
これ以上の不幸を生まないため、というような説明でしたが、それは腑に落ちず。
構成・ストーリーに対する批評はここまでにして、夏海ちゃんのこと。
われらが夏海ちゃんは、全キャストの中でもキャリアがある方なんだと思います。
長尺のひとり台詞も絶妙な表情と言い回しでクリアしていました。
これは親バカ的感覚ではなく、客観的にそう思います。
本当に、存在感も抜群だし、見事に主演を務めていて圧巻でした。
ダンスと歌のシーンもけっこうありましたが、歌も上手になりました。
ダンスは元々得意ですからね。
特にパフュームのダンスを踊ったところは本当に圧倒的。
高校生役の子とあわせて3人で踊ったんですけど、桁違いでした。
他の2人もちゃんと踊っているんですけど、一生懸命さが出ていて。(それはそれで微笑ましい)
夏海ちゃんは余裕で楽しみながら踊っていてホントにさすがだな、と感心しきり。
あと、トモエを演じた綾部りさちゃんがかわいかった。笑
なにはともあれ、2016年の舞台鑑賞はこれで締めくくりとなりました。
最後が主演とはね~、素晴らしか。
ということで、頑張った夏海ちゃんに贈ったプレゼントたち。
①シャンパン(モエ・シャンドン・ロゼ)
②鏡もち
③半熟たまごボール
④しょうゆスプレー
⑤ペットボトルでおそうじワイドブラシ
⑥三文判
シャンパン以外は要らねえだろうなあ、というものを買いそろえてみました。笑
でも、三文判を除いては、一瞬「要らねーよ!」と思いつつ、「あれ?意外といいじゃん」てなると思う。笑
というイタズラをしかけてみたものの、終演後には話せず、反応は確認できませんでしたとさ。
ということで、どう思ったかは想像するしかありません。
ま、何はともあれ、夏海ちゃんお疲れさまでしたっ!!