うちの松原夏海ちゃんが来月公開の映画『骨壺』に出演し、しかも主演であることが判明しましたッ!!!
出演はアイドルばかりの映画ではありますが、とても目出度い話でございます。
『骨壺』はそのタイトルから連想されるとおり、ホラー映画のようです。
しかし、僕は「骨壺」っていうとどうしてもアンダーテイカー(プロレスラー)を思い出します。
「アンダーテイカー」は「葬儀屋」の意味で、技にも葬儀と連想で結ばれるような名前がついています。
トゥームストーン・パイルドライバー → トゥームストーンは「墓石」の意味。
ラスト・ライド → 「霊柩車」。この技はいわゆるパワー・ボムの強化版です。
レスト・イン・ピース→ 「安らかに眠れ」。左の画像。要するにフォールです。
そんなアンダーテイカーを自在に操る「骨壺」が存在する、という設定で色んな騒動がわき起こったりしました。
今はどんな展開になっているのか知りませんが。
で。
まあ、「骨壺」→「アンダーテイカー」→「ホラー」→「妖怪」の流れでこの文章。笑
【原文】
「奥山に猫またといふものありて、人を食ふなる」と、人の言ひけるに、
「山ならねども、これらにも、猫の経上がりて猫またになりて、人とる事はあなるものを」と言ふ者ありけるを、
何阿弥陀仏とかや、連歌しける法師の、行願寺の辺にありけるが、聞きて、
「ひとりありかん身は、心すべきことにこそ」と思ひける頃しも、
或る所にて夜更くるまで連歌して、ただひとり帰りけるに、
小川の端にて、音に聞きし猫また、あやまたず足許へふと寄り来て、やがてかきつくままに、頸のほどを食はんとす。
〈続く〉
【語釈】
◯「猫また」
妖怪変化。年老いた猫で、しっぽが2つに割れているらしい。
◯「あなるものを」
撥音便無表記があり「あんなるものを」と読む。「あん」は動詞「あり」の連体形「ある」の撥音便化、「なる」は伝聞推定の助動詞、「ものを」は詠嘆の終助詞。
◯「何阿弥陀仏」
人名。「何」は人名をぼやかしたもの。
◯「行願寺」
◯「やがて」
スーパー重要語。「①そのまま②すぐに」の意味を持つ。
【全訳】
「奥山に、“猫また”というものがいて、人を食べるそうだ」と人が言ったところ、
「山でなく、このあたりでも、猫が化けて猫またになって、人の命を取ることはあるとかいうのに」という者がいたが、
何とか阿弥陀仏とかいう、連歌を好んでした法師で、行願寺のあたりに住んでいたのが聞いて、
「一人歩きをするような身は、気をつけなければならないことよ」と思っていたちょうどその頃、
ある所で、夜が更けるまで連歌をして、たった一人で帰っていたところ、小川のほとりで、
噂に聞いた猫またが、正確に足もとへさっと寄ってきて、たちまち飛びつくやいなや、首のあたりに噛みつこうとする。
〈続く〉
『徒然草』の89段です。
これは高校時代に学校でやりましたね。
メチャクチャ、というほどではないですが、そこそこ面白い話でよく記憶に残っています。
それにしても夜道は恐いですよね。
今でさえ恐いのですから、明かりに乏しいこの時代だったらどんなにか恐ろしいでしょうね。
というわけで、続きは明日(か明後日ww)。
[ 徒然草~ねこまったー~(2) ]